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97年11月23日 金光大神大祭のお話

   和(やわ)らぎ喜ぶ心で仕えた1日

教 会 長




 共々にお祭りを仕え、お話しを聞かせていただき、ありがたいことに存じております。
 講師の近藤先生のお話しを聞かせていただきながら、私自身、神様にお願いしながら、任せ切っていないところがあるなと思いました。
 今回、近藤先生よりいただいた講題「人の助かりを願う」を、信行期間のテーマとしました。一日は月の始めということで、杵屋の内藤社長は幹部社員と参拝に来られます。このテーマのことを話しますと、「それは本当です。自分のためでは商売はできませんよ。あたりまえのことですよ」と、言われました。
 実際に神様はよいようにしてくだされているのですが、私どもの欲や「我」が出て、そのままに受け止めることができないのでしょう。信者さんの実体験を通して、先生が大切にされていることをお話しくださいましたので、私どもも実践を通して、そこを分からせていただきたいものと思わせていただきました。


 今月1日から15日までの信行期間には、「金光大神祭り」について、教典の「覚書」、「覚帳」の中に、書かれていることを読ませていただきました。近藤先生のお話しの始めに、教祖様の九月三日のお知らせを引用されました。
 そのすぐ後、九月二十一日に、「二十年余続き、まいり人にご理解あり。一年まさり、おかげ受け、おいおい日本祭りにいたし」と書かれています。「金光大神祭り」を、今までは「わが心をまつる」ということに重きを置いておりました。しかし、教典を読み、教祖様の神様のいただき方から考えていけば、日本全体が助かっていくためのお祭りにしていかなければ、と強く思わせていただいております。

 昨日も山一証券が経営破たんとニュースで言っておりました。それも、多くの債務、借金が多かったからではなくて、信用をなくして外国から見放されたからだそうです。人間も信用を失うと困りますよね。誰からも相手にされなくなってしまいます。バブルの時代に、皆が夢を見たのです。そのつけが今、現在に金融関係の企業の倒産ということになってきております。これから、本当にいろんな意味で、清算しないといけない部分があるのではないでしょうか。
 ところで、私たちはどのような心で、清算に取り組んだらよいのでしょうか。おかげにさせていただくような受け止め方とは、どのような心持ちなのでしょうか。借金がありますと、目の前のことで精一杯になり、問題の奥底には目がいきにくいことになります。
 この宇宙は二百億年前に生まれて、四十六億年前にこの地球が、約二百万年前に人間が誕生したと教えてもらっています。さかのぼればさかのぼるほど、一つに吸収されていき、その一つのものから私たちは生まれています。ですから、この大地も地球も宇宙も多分、生命は一緒なのだろうと思うのです。
 それで、私どもは宇宙とか、地球とかから生命をもらっていることに対して、あまり御礼を言いませんね。それはあたりまえのことだと思っていますから。とくに、私たちは非常に大切な物としての認識が足りないように思います。  どうも、近藤先生がおっしゃられたことは、「人の助かりを願う」ということは、私たちの生命を含めて、その根本を祈ることが自分の助かりにつながってくると、言われたような感じがいたしております。皆様方も、おかげを受けてそのような心境というのか、ありがたい思いになられた体験はお持ちだと思います。
 「人の助かりを願う」ことを通して、一層におかげを蒙ってまいらなければならないと思うわけです。

 「昔は神代と申し、今は人代。昔へもどり、神代になるように教えてやる。難儀はわが心、安心になるもわが心」と、明治十三年のお知らせがあります。教祖様が「昔は神代と申し」といわれる時代は縄文以前だと思います。
 青森県の三内丸山遺跡の発掘が進められて、当時の状況が分かってきています。約五千五百年前に、五百人余りの人が一緒に住んでいました。それが、千五百年余り続いたそうです。平均寿命は三十歳代の始めといわれる時代です。現在の七十歳から八十歳が平均寿命という社会とは比べられません。江戸時代は三百年弱、明治になってから百三十年ですが、一つの社会体制が続くということは大変なことです。
 三内丸山遺跡には、六本の巨大なクリの木の柱からなる三層四階建ての大型高床建物が復元されています。クリの木の長さは一四・七メートル、重さは七トンだそうです。それは、「神殿建築ではないか」という学者もいます。その時代には、神様を中心に祭っての社会で、それだからこそ長く続いたのではないかと思うのです。
 私たち人間だけがこの地球で生きているわけではありません。神様のおかげで生きているということを、もっともっと大切にしなければならないのです。感謝を言いながらの生活をさせてもらわないと、天地からおとがめを受けることに違いないのです。お礼を申して生活を進めておりますが、まだまだ足りないのです。他の人々にも伝えさせていただき、日本全体が、やがては地球全体が神様にお礼を申す日、それが「金光大神祭り」ではないかと思います。教祖様がいただかれた「天地金乃神」様は、世界人類を救う内容をお持ちなのです。
 私どもは、その一部を、ちょっとだけかすめ取って生きているような感じがするわけです。もっともっと、一層におかげを受けてまいりたいと思います。

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